欧文誌特集「Advanced Materials Science in Bulk Nanostructured Metals」
に関する論文寄稿のお願い

拝啓 時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
さて,日本金属学会欧文誌編集委員会では,上記テーマに関する特集の刊行を企画立案し,関連するオリジナル論文を下記の要領により募集することになりましたので,各位には奮ってご投稿下さいますようお願い申し上げます。
なお,本特集に掲載された場合は他の掲載論文と同様,投稿・掲載費用(別刷50部寄贈)をお支払いいただくことになりますことを予めご了承願います。
論文の締切は,2011年6月1日といたします。
つきましては,寄稿の有無などのご返事を,下記Webより予備登録願います。
何卒よろしくお願い申し上げます。

敬 具


・趣旨:我々が日常的に使用している構造用金属材料のほとんどは、異なる結晶方位を有する

結晶粒の集合である多結晶体である。多結晶金属の結晶粒径を細かくすれば、種々の力学特性が向上することが経験的に知られており、結晶粒微細化は材料組織制御において常に重要な手法の一つである。特に近年、材料特性の飛躍的な向上を目的として、巨大ひずみ加工その他のプロセスが考案され、結晶粒径が1μm以下のバルク状金属系材料(バルクナノメタル)が創製可能となっている。バルクナノメタル中には結晶粒界が高密度に存在し,それらが転位や点欠
陥などの格子欠陥と相互作用する結果、バルクナノメタルの諸特性は、通常の粗大結晶粒材料のそれとは大きく異なることが予想される。実際、過去十年の間、バルクナノメタルに関する研究が世界中で数多くなされ、バルクナノメタルが従来の金属材料学の常識を覆す種々の特性を示すことが明らかになりつつある。本誌の特集号では、
(1) バルクナノメタルの材料設計
(2) バルクナノメタルの創製方法
(3) バルクナノメタルの組織・構造
(4) バルクナノメタルの力学特性・機能特性
という観点から、国内外で行われているバルクナノメタルに関する実験的研究、理論・計算的研究の最新の成果を集める。本特集号が、バルクナノメタルの材料科学を構造用金属材料の新たな学問体系として確立していくための起爆剤となれば幸いである。

Topics:Nanostructured metals; Nanocrystalline metals; Ultrafine grained metals; Severe plastic deformation; Electrodeposition; Mechanical properties; Functional properties; Dislocation theory; Grain boundary engineering; Computational mechanics

以 上

日本金属学会欧文誌編集委員会
委員長  榎本正人